第9回「本格ミステリ大賞」最終候補作
もうそんな季節なんですよ。当社からは三津田信三『山魔の如き嗤うもの』が候補作に選ばれました。昨年の『首無の如き祟るもの』と2年連続で候補に。たくさんの支持をいただいてありがたいです。
その御礼というわけでもないのだけど、講談社ノベルスから刊行されているシリーズ第2弾『凶鳥の如き忌むもの』を特装版で原書房のミステリー・リーグから刊行します。特装版、といってもこれまでの当社にシリーズに造本を合わせる、というくらいの忌みなんですが……。
でもそれだけじゃあアレだよね、と三津田さんのサービス精神が発揮され、ボーナストラック的にシリーズ書き下ろし短編「天魔の如き跳ぶもの」が付されることに。
どうかお楽しみに。春には講談社からシリーズ短編集もまとまることだし、春は三津田信三祭ですよ!
さて、今年の「本格ミステリ大賞」候補作は、50音順に
【小説部門】
『完全恋愛』牧薩次(マガジンハウス)
『裁判員法廷』芦辺拓(文藝春秋)
『造花の蜜』連城三紀彦(角川春樹事務所)
『ペガサスと一角獣薬局』柄刀一(光文社)
『山魔の如き嗤うもの』三津田信三(原書房)
【評論・研究部門】
『幻影城の時代 完全版』本多正一編(講談社)
『探偵小説のクリティカル・ターン』限界小説研究会編(南雲堂)
『「謎」の解明度』円堂都司昭(光文社)
『本格ミステリ・フラッシュバック』千街晶之ほか(東京創元社)
『密室入門!』有栖川有栖×安井俊夫(メディアファクトリー)
というかんじになってます。小説部門はとくに実力派揃いという印象。これはかなりの好勝負になるのでは。
公開開票、大賞決定は5月13日。