愛川晶『芝浜謎噺』

昨年の『道具屋殺人事件』に続いて出ますよ「神田紅梅亭寄席物帳」第二弾!

笑って泣いて驚いて、
「答え」は落語が知っている。
大好評の本格落語ミステリー!

河原に埋まったしゃれこうべ、楽屋で消えた宝石も、高座の上からすべて解決!
「これで、文句ぁねぇだろう」

あの「芝浜」を、故郷で病気の母に聞かせてやりたい……。
なんとかしてやりたいと弟弟子のために悩む八ちゃんこと寿笑亭福の助。
そこへ起こった「紅梅亭ダイヤ消失事件」。
ところがこぼれたカルピスが引き金になって、
「芝浜」も「ダイヤ」もすべてに合点! 

芝浜謎噺―神田紅梅亭寄席物帳 (ミステリー・リーグ)

芝浜謎噺―神田紅梅亭寄席物帳 (ミステリー・リーグ)

これはほんとに泣けましたね、ゲラ読んでる時。そんなことはめったにないのに。ってそういう方向の作品が少ないだけなんだけど。
落語そのものと物語の融和具合が絶妙で、いやほんと、笑い泣き。

で、そんなわけで今回の『芝浜謎噺』の刊行にあわせて、「ちびりん亭」というのを原書房サイト内に開設してみましたよ。
前作『道具屋殺人事件』に出てくる「道具屋」と今回登場する「野ざらし」という2本の落語を、鈴々舎わか馬さんの独演会というかたちでこないだやったんだけど、それを公開しました。とくに「野ざらし」は「新版野ざらし」としまして本書に出てくる「オリジナル後半版」を演じてもらってます。これは必聴でしょう。
ミステリーファンにも落語を楽しんでもらいたい、落語ファンにもミステリーを読んでもらいたい、ということで著者の愛川さんじきじきの企画です。
んで、これにプラスαとして、落語のあとのフリートークまでも収録してまして、そこにはあの作家さんやこの評論家さんのマニアな声が聞こえていますよ。
それで下のほうに記した「ミステリー・リーグ」サイトから入れるんですが、「道具屋」と「トーク」は誰でもそのまま聞くことができるんですが、「野ざらし」だけは一応、新刊を買ってくださった方へのプレゼント的な意味合いも込めてパスワードを入れさせていただいてます。ユーザーIDとパスワードは『芝浜謎噺』に載せてあります。

ほんとうに面白い試みでした。打ち上げでははずかしながら酔っぱらってしまった僕です。
ぜひ聴いてみてください。で新刊も手にとってくださいな。

ミステリー・リーグサイト http://www.harashobo.co.jp/mystery