週末のDVDは『トゥモロー・ワールド』

一部でカルト的な人気を博しているらしい『トゥモロー・ワールド』を観た。

西暦2027年、人類に子どもが誕生しなくなり、世界は荒れ果てていた。英国のエネルギー省官僚のセオはある武装集団に拉致されるが、リーダーは元妻のジュリアン。彼女は1万ポンドと引き換えに検問を通過できる通行証がほしいと言う。彼女の目的は、ひとりの移民の少女を新しい社会を作る活動をしている「ヒューマン・プロジェクト」に届けること。しかし、そのグループには実態がなく、なおかつ、その少女は重大な秘密を抱えていた。(Amazon.co.jp

というような物語で原作はP・D・ジェイムズの『人類の子供たち』。読んでないが。でも、DVDの裏書きといい、スタッフといい、「これはミステリ的な謎のどーんとある近未来アクションSFサスペンスじゃ」と思ってしまうのはしょうがないじゃない。んで観だしたわけだがね。

んーーーー、これは……いったい。自分の想像(期待)とここまでかけ離れてることも珍しい。「これはミステリ的な謎のどーんとある近未来アクションSFサスペンスじゃ」と思いながら観たらこれはキツイ。
まず「謎」はあるにはあるが、スクリーンで説明されないから謎(疑問)がどうしても残るというもの。
「近未来アクション」は、ある意味なし。全体にドキュメンタリー・フィルムのような演出で、どっかんと火柱が盛大に上がるといったような「過剰な演出」は見られない。「近未来」の意味も、現代にはないテクノロジーとかを表現するためかと思ったら違うんだね。来年か再来年くらいから、さまざまな要因で子供が生まれなくなる。んでほとんど若者がいなくなってかなり地球がめちゃくちゃになるのが20年後くらいだから、ということのよう。

とはいえ、これは最初から「そういう映画なんだ」と覚悟を決めて(笑)観ればまたぜんぜん違った印象になるんだろう。
思えば「原発にピンクの豚」とかね。そういう意味で観る側の失敗だったのかも。あ、それから作中の「通行証」なんだけど、20年後のああいう世界だったら少なくともGPS埋め込みの人体認識になってると思うんだけど、どうかね。