三津田信三『首無の如き祟るもの』

三津田信三さんの新刊『首無の如き祟るもの』は今月下旬刊行を目指していま編集中。

昨年の『厭魅の如き憑くもの』と同様、刀城言耶のシリーズなんだけど……。

奥多摩に秘守家という代々続く旧家がある。家を絶やさないためには「跡継ぎ」がなにより大切なわけで、長寿健康を願うさまざまな儀式が行われることになる。
秘守家当主長男の長寿郎が二十三歳のとき、「婚舎の集い」という儀式が行われた。これは一族によって選ばれた三人の花嫁候補のなかからひとりを選ぶというものである。その儀式の最中、候補のひとりが首無し死体で発見された。
犯人は現場から消えた長寿郎なのか? しかし逃げた形跡はどこにも見つからない。
一族の跡目争いもからんで混乱が続くなか、そこへ第二、第三の犠牲者が、いずれも首無し死体で見つかる。
古く伝わる淡首様の祟りなのか、それとも十年前に井戸に打ち棄てられて死んでいた長寿郎の双子の妹の怨念なのか──。

というような物語なんだけど、ほんとうの「仕掛け」の面白さはここには書けないし。
でも原稿を読みながら思わず声をあげそうになったよ。

上の絵は今回の装画。『厭魅』と同じ村田修さん。こわっ。


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