『屍の命題』と『扼殺のロンド』

今月は小島正樹さんの『扼殺のロンド』と門前典之さんの『屍の命題』を刊行することができてよかったよ。
おかげさまで双方とも評判がよい様子。ほっとした。

「嵐の山荘とかってさー、なんかもう飽きたし」というあなたにも是非読んでもらいたい『屍の命題』。
思い切って最初のページ(ふつうはタイトルとかだけ入るほんとうの1ページ目ね)に「読者への挑戦」を入れちゃったさ。
早いほうがいいと思って。門前さんは見た目すんごい真面目な技術者なんだけど、話をしているとそのアイディアの吹っ飛び方に唖然とする。『浮遊封館』もそうだったしねえ。

屍(し)の命題 (ミステリー・リーグ)

屍(し)の命題 (ミステリー・リーグ)

『扼殺のロンド』もネットとかをざーっと見ていくと好意的なレビューがおおくてありがたいです。
今回はかなり絞り込んで削りまくって「骨格」を強調してもらうようやりとりを重ねたので、その方向で評価されているのはうれしい。
こういうトリックにこだわる若手作家はいまは少ない気がして、大切にしていきたいですよ。

扼殺のロンド (ミステリー・リーグ)

扼殺のロンド (ミステリー・リーグ)

というわけで、今期(3月までだけどね)のミステリ新刊はここまで。これから3月までに

『写真で見る ヒトラー政権下の人びとと生活』
タイトルどおりなんだけど、あの時代の市民の姿や生活の様子を写真とともにたどるというもの。

『図説 世界戦車大全』
タイトルどおりなんだけど(笑)、こちらは第一次世界大戦から現代にいたる戦車について、戦闘と開発の両面から通史的に紹介したもの。こりゃたまらんね、面白くて。


それにしても今年の年度末はハードだなーと思うよ。

それからそうそう、もう公表されたんでやっと書けるのが、

水生大海少女たちの羅針盤』の映画化。

来年公開なのかな? 「羅針盤」の4人は誰がやるんだろう。斉藤由貴かな。違うって。エキストラで出るために福山出張を申請したらぶっ飛ばされるかな社長に。