『水魑の如き沈むもの』来週刊行予定!
奈良の山中の村で風変わりな雨乞いの儀式があるそうだと阿武隈川烏から聞いた刀城言耶と祖父江偲。
村に貴重な水を供給している山間の湖には水魑という神様がいて、日照りと長雨の際にそれぞれ儀式を行うのだという。
さっそく現地へ向かった言耶だがその眼前、雨乞いの儀式の最中、湖上の船内で供物を捧げる「神男」が殺される。
事件はそれだけにとどまらなかった。村々を束ねる宮司たちが次々に犠牲となっていった。
誰が、なんの目的で宮司ばかりを狙うのか。
というような感じなんだけど、これにさまざまな要素やエピソードが絡んでいって──三津田節になっている。祖父江偲も頑張ったし。
これに別視点からある家族の物語が挿入されていくんだけど、これ自体が面白く、あんなことやこんなことがあって、言耶の視点に合流していくの。
「逃げるけ
さもなくば
喰われる……け」湖に浮かぶ小舟で
死体となった神男
儀式の最中の惨劇と
失われた環
神男連続殺人は
止まらない……
そういう物語け。
- 作者: 三津田信三
- 出版社/メーカー: 原書房
- 発売日: 2009/12/07
- メディア: 単行本
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