消失!
電車を乗り換えて出発を待っていたのだが、なかなか動き出さない。とくに急いでいたわけでもないからぱらぱらと本をめくっていた。
そのうちホームの方がなんだか騒がしくなってきた。どたどたと数人が車掌室へ走っていきなにやら叫んでいる。
「運転手がいませんっ!」
一瞬、『千代田線運転手消失事件──衆人環視の運転席から忽然と消えた運転手、白手袋だけが残された』とか2時間ドラマっぽいタイトルを浮かべてみたが、
「どこ行ったんだ」
「ダイヤがあれでこうで……。で代わりの運転手を呼びに行ってます」
というところで妄想終了。
それにしても、内輪のアクシデントは大声でしゃべるものじゃないよ。こっそりと動いてくれこっそりと。
そういうなかでいま倉阪鬼一郎さんの新刊を読んでいる。
- 作者: 倉阪鬼一郎
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2007/03
- メディア: 単行本
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