2007-05-01から1ヶ月間の記事一覧

五十嵐貴久『交渉人』

五十嵐貴久さんの作品を読むのはじつは初めて。すんません。書店で新刊文庫本コーナーをうろうろしながら面白そうな作品を物色していたら、 「この本屋さんイチオシ」といったようなコピーがはじめからオビに印刷されていて、「それって、アリなんだ……」とち…

感激観劇

ありがとうございます。石持浅海さんの新刊です。人柱はミイラと出会う作者: 石持浅海出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2007/05/01メディア: 単行本 クリック: 26回この商品を含むブログ (79件) を見る「パラレルワールドの日本で展開する、奇っ怪な風習と事…

文春書評『首無の如き祟るもの』

今日発売の「週刊文春」で『首無の如き祟るもの』が書評にとりあげられた。評者は千街晶之さん。 (犯人が被害者の首を切る)動機づけは、ミステリー史上に残るものだろう。新刊でありながら既に古典の風格を具えた傑作 あは。ありがとうございます千街さん…

海賊物語

来月、『カリブの大海賊 バーソロミュー・ロバーツ』という本を刊行します。「空前の海賊ブーム」だから、というのはむしろ動機の後ろの方で、それよりも、18世紀のほんとに短い期間、怒濤のようにカリブ海を席捲した「最後の大海賊」について、これはなん…

高野和明『幽霊人名救助隊』

高野和明さんといえばまずは江戸川乱歩賞受賞作の『13階段』。これは「冤罪テーマ」と同時に「時間制限」サスペンスとしても完成しているのにずいぶん驚いた記憶がある。テーマの完成度を惜しむあまり、スピード感がエンターテインメントから離れていって…

黒川博行『絵が殺した』

黒川博行さんの未読もあと少し。絵が殺した (創元推理文庫)作者: 黒川博行出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2004/09/28メディア: 文庫この商品を含むブログ (6件) を見る春になって筍が地面を突き破って顔を出す。顔を出したのは筍だけじゃなかった。筍の…

図説 中国 食の文化誌

3月に刊行した『図説 中国 食の文化誌』の書評が昨日の日本経済新聞に載った。評者は井波律子。図説 中国 食の文化誌作者: 王仁湘,鈴木博出版社/メーカー: 原書房発売日: 2007/03メディア: 単行本 クリック: 4回この商品を含むブログ (5件) を見る「考古学…

スクラッチ・パッド、飛ぶ

まえから会社のパソコンはグーグル・ガジェットをサイドバーにして使ってる。アナログ型時計とかニュースとか置いてなかなか便利にしていたんだよ。で一緒にメモ帳代わりに「スクラッチ・パッド」というのも置いてあるんだけど、あるんだけど……データが飛ん…

歌野晶午『密室殺人ゲーム王手飛車取り』

歌野晶午さんは、んとにもう、挑戦的な人だ。『葉桜の季節に君を想うということ』で一世を風靡したかと思えば、『女王様と私』ではある意味本格ファンを脱臼させ、んで今年はこれ。密室殺人ゲーム王手飛車取り (講談社ノベルス)作者: 歌野晶午出版社/メーカ…

『ウルチモ・トルッコ 犯人はあなただ!』

満を持してという感じもする第36回メフィスト賞受賞作。オビは島田荘司さんの推薦文で、 「誰もが気づかなかった方法。このジャンルの、文句なくナンバーワン。」ウルチモ・トルッコ 犯人はあなただ ! (講談社ノベルス)作者: 深水黎一郎出版社/メーカー: …

島田荘司選 ばらのまち福山ミステリー文学新人賞

という新人公募が始まった。島田荘司さんの地元福山市やふくやま文学館が中心になって新しい才能を世に送り出そうという試みだ。 講談社、光文社、原書房の3社が出版協力社となって、毎年順繰りに幹事社が受賞作を刊行することになる。くわしくは、 http://…